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    秋磯開幕!

     こんばんは。

    ”シャチョブロ”です。

    9月に入りいよいよ伊豆半島、秋磯の開幕です。

    秋磯開幕一発目は南伊豆は妻良の「トヨギ」という磯で石鯛釣りを楽しんできました。


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    トヨギという磯は妻良地区では入間地区と隣り合っている一番奥の方にある磯です。

    この辺まで来るとぐるっと見渡しても民家や人工建造物が見当たらず秘境って感じでいかにも大自然の懐に抱かれて遊ばせてもらっている感があります。


    水温は27℃台。

    エサのメニューはガンガゼウニとサザエ。

    竿は先日入手した百戦錬磨の”敏”です。

    釣れるといいな〜。



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    すぐ隣の名礁、”小太郎”です。

    ちょこんと海面から出た岩礁で定員は2人。

    ベタ凪の日しか渡礁できない磯でこの日も少しのうねりの為に渡礁不可でした。

    渡礁困難な磯であるがゆえに魚影は濃く、乗れれば釣果は約束されたようなものです。

    私も過去に3回しか乗ったことがありませんがいずれもアブレなしで凱旋を果たすことが出来ました。

    でも、潮が速くなるとポイントに仕掛けを入れることが難しくて、ポイントを少しでも外すと全く魚信が無くなる。

    そんな難しい磯でもあります。



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    朝から良い天気で暑いくらいでしたが、午前9時半ころからにわかに曇り出して冷たい北東風が吹きはじめたと思ったらいきなりのドシャ降りタイム。

    入間の磯が雨に煙って見えないほどドシャ降りでした。


    日除けのためのビーチパラソルを持っていましたのでこれが役に立ちました。

    おかげで濡れ鼠のようにならずに済みました。



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    ガツガツッ、キュキュキュ―――と和竿を小気味良い引きが絞り込みます。

    百戦錬磨の”敏”は使い込んではいるものの変なクセもなく、抜け感も良くて使いやすい竿でした。

    伊豆半島用というよりか離島用で大型の口白を狙うような時に向いている感じがします。

    昨日の下り潮は沖をかすめるような流路でしたのでイマイチ潮の効きは良くなくて、苦戦しましたが大きな根周りで潮の変化が出るようなピンポイントを狙ってイシガキダイ釣りを楽しむことが出来ました。



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    結局、イシガキダイ5枚の釣果でした。

    潮の効きが良くない割にはまあまあかな。


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    妻良の磯はまさしく秘境という感じの巨岩、巨石が素晴らしい眺めです。


    今年に入ってから妻良の磯に一度出かけましたがここ数年ご無沙汰していました。

    大野屋さんという渡船屋さんから昔は渡船してもらっていましたが、数年前に寄る年波に勝てずに大野屋さんは渡船業を廃業しました。

    伊豆半島一のへんぽうらい(この辺の言葉で変わり者という意味)とつり人から揶揄されていましたが本当はそんなことは無く、つり人の安全と釣果を第一に考えた名船頭でした。

    船が出たとたんにつり人が「〇〇の磯へ行きたい」なんて言おうものなら口もきいてもらえません。

    沖へ出て潮の流れ、潮色、波をゆっくり見ながらこの潮ならあそこが良いだろうと推測して、そしてつり人の出で立ち等々を観て乗る磯を決めていきますので船長が口を開くまでつり人は黙っています。

    安全を確認しながらの見回りも頻繁にまわってきて、その度に知らないポイントも教えてくれます。


    口ぶりはぶっきら棒ですが本当はまめったくて親切な船頭でした。(あ、廃業はしましたが元気にしていますよ。)



    先程紹介した名礁”小太郎”に昔に乗せてもらうことが叶って釣りをしているとずーっと40メートル位沖で待機して見守っていてくれます。

    ベタ凪で大波に払い落とされることは多分ないと思うのだけれどもずーっとそばにいてくれています。


    また数年後に小太郎で釣りをしているとまたまたずーっとそばにいて船を待機させています。

    船長に大声で「船長―――!この凪じゃ大丈夫だよ―――!」

    するとゆっくりと近づいてきて「藤沢さんとこからなー!20メートル位の所にジンベイザメがいるだよー!」

    「ジンベイザメ―!?」

    良く目を凝らして海面を見ると小型の潜水艦がそこに潜んでいるかのように黒く大きな魚体が見えます。

    「うわ!ホントだ!これジンベイザメ―――!?」

    「おー!ジンベイザメだー!」

    「でもジンベイザメってー!人喰わないらー!?」

    「そんなこと学者が言ってるだけでわかるもんじゃー!ジンベイザメに聞いたんかー!?絶対!人は喰わんてー!?万が一藤沢さんがうっかり海に落っこちてー!こいつがもし腹減ってたら喰うかも知れんぞー!畜生なんて何考えてっかわからんだからー!」


    予報が悪い時は絶対に船は出しませんし、予報が怪しい時も船は出しません。

    北東風の風の予報でも潮が悪いと「この潮じゃ〜やっても良い事ないぞ〜?次にしたらどおだ〜?」


    こういう船長です。


    気心が知れてくるとゆっくりと走らせる帰りの船上で「ナライ(北東風)の時は沖の雲がこーと細まい(細い)さ。沖を見てて細まい雲が無くなったら西の風に変わるから注意しろよ〜。」とか海中を覗き込みながら「ここからこーと大きな溝があってな。そこにはいつも5キロ位の石鯛が2〜3枚入ってるさな。陸付の良い下りが来たときにここは面白いさ〜。」とか「澄んでる潮が良い、良いってみんな言うけんどな良い潮ってのはただあんま澄んでちゃダメさ。青黒くて潤んだ感じの潮色がサイコーさな。」

    興味深い話が尽きません。


    ちょっと前に釣りの帰りに大野屋さんに立ち寄った時、「船長元気そうで何よりだね。安心したよ〜。まだまだやれそうじゃん。」

    「いや〜、もう駄目さ〜。正直やってるときは結構大変だったさ。天気が気になるし、潮は気になるし、せっかくこんなとこまで来てもらって魚が釣れなかったらどうしようとか、まして事故でもあったらどうすんべかとか神経使う仕事だったさ・・・。」

    「・・・それにもう昔のように魚が釣れなくなった・・・。潮が良くても魚が釣れなくなった・・・。渡船屋やっててもつり人の喜ぶ顔が見れなくなったもんでな・・・。」


    ちょっと寂しげにつぶやくように言ってました。



    そんな名船頭”清田長平”船長との思い出深い妻良の磯での釣りが廃業によって途切れて、じゃあ妻良のもう一軒の渡船屋さんから渡してもらおうって気にはなかなかならず、そんなことしたらいいとこ好きみたいで嫌でした。


    数年間年が明けるのを待ってまた妻良の磯で釣りが出来るようになりました。


    昨日渡してもらった五兵衛丸の船長も良い船頭さんです。

    思い出を綴っていたらまた妻良の磯に出かけたくなりました。



    明日から東海大学の清水校舎で釣りゼミの講師のお手伝いに行ってきます。


    これから釣りをやりたいって大学生と一緒に真剣に勉強してきます。


    では、また。


     

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