三島市N様邸完了
三島市のN様邸の外部塗装工事が完了しました。
本日、三島市のN様邸の足場解体が終了し、外部改修塗装工事が無事完了しました。
工事期間中は晴天に恵まれて非常に順調に工事が進みました。
10年前にこのN様邸の新築塗装工事を担当させていただいた時のことがつい先日のように思い出されます。内外の木部にはベトナム松の無垢材が使われ、塗装前の松脂の処理が大変でした・・・松脂はアルコールでふき取ると容易に取れるものですが、ふき取ってもふき取ってもふき取った次の日にはまたジワーっと松脂が染み出てくる始末。念じても止まりもしない松脂の噴出に「止まってくれ〜」とその頃の藤沢塗工店はベトナム松の柱に向かって懇願していたことを思い出しました。
そういえば大工さんとも一悶着ありました。お施主様のN様は古民家風とか民芸調の住宅を作りたいとのご希望でした。何色もこげ茶色系のオイルステインを作っては試し塗りを行い最終的に微妙に違う4色のオイルステインを作りその中からこの色が一番いい!ということで塗装を施して行きました。日々の工程でN様の希望通りの住宅のイメージが出来上がりつつある頃に大工さんが一言。「無垢の木を最初から真っ黒に塗っちゃって勿体ない」
それを聞いたN様の奥様は「え?塗っちゃだめなの?間違いなの?何年か経つと大工さんの言うように木が自然に日焼けして黒くなるの?」
設計士、現場監督、そしてお施主様が一つの方向に向かって色々と決めてきたことを根底から否定するようなことを下請けの大工さんが言ってしまうとは!・・・
N様の奥様が不安になるのももっともです。
古民家のように木部がいぶされた黒に変色するのに何年かかるんでしょう?何十年、いえ百年以上かかるんですよ。
それまで待てと言うの?
個人個人の想いや考えはあって当然ですが私や現場監督に言うならまだしも、直接お施主様に進捗状況に対して否定的な事を言ったのでさすがに怒りました。
「皆のコンセプト通りにこっちは仕事してんだ!大工さんは自分の仕事をきちんとしてりゃいいんだ!あんたの物差しだけで後先考えないで余計なこと言うな!」
あの頃は若かった。でも、いま思い返しても間違ったことは言ったとは思っていません。塗装工事の出来栄えというものはお客様の五感にいきなり訴えかけてきます。それ故に手を抜く様なことは絶対に許されないと考えます。大袈裟かも知れませんが魂を注いで仕事をしているか?と自問自答の毎日。それを否定されたら憤慨もしますよ。
と、いろいろあったN様邸の新築工事でしたが今ではいい思い出。
先日、N様がおっしゃってくださいました。
「お陰さまで気持ちよく快適に住まわせてもらってますよ」
正直、本当に嬉しかったです。その嬉しすぎるほどのお言葉にお返しする言葉がなかなか見つからず
結局、「こちらこそ。ありがとうございます」
ボキャブラリー不足は否めません。
これからも気持ち良く快適に心豊かにこの住宅とともに過ごしていただきたいと思います。
N様、本当にありがとうございました。
長泉町のT様邸の外部高圧洗浄し、来週から外壁の塗装工事に移ります。
清水町M様邸の新築工事に伴う外部塗装工事も本日終了し、来週より内部塗装工事に取り掛かる予定です。
現在、3か所の塗装工事が同時進行中です。ありがたい限りです。でも慌てずに安全に留意しながらそれぞれの現場での仕事を愚直に真面目にこなしていきたいものです。
では、また明日。